注文住宅の後悔と満足

2階LDKから3階へ上がる木製オープン階段

注文住宅の記事を見ていると、「後悔ポイント20選」とか「絶対やめた方がいい設備」とか、まあまあ物騒です。

うちも住んでみれば不便はあります。冷蔵庫は階段から入らずクレーン搬入になったし、情報分電盤はパンパン。階段下のロボット掃除機には上からホコリが降ってきて、ロボット掃除機を掃除する人間が誕生しました。

でも、「家を建てなきゃよかった」と思っているかと言われると、全然そんなことはありません。

次も採用したい。満足。地味に不便。今なら比較し直す。今なら変える。住んだ後の答えは、だいたいその間にいました。

目次
  1. 家を建てなきゃよかった級の後悔はない
  2. 次も採用したい
  3. 地味に不便だった
  4. 今なら比較し直す・変える
  5. 迷ったけど、結果よかった
  6. これから建てる自分に言うなら

家を建てなきゃよかった級の後悔はない

まず、いちばん大きなところから。現時点で、家そのものを後悔してはいません。

住友林業を選んだことも、3階建てにしたことも、母と暮らす形にしたことも、うちには合っていました。もちろん「全部大満足、困りごとゼロ」ではありません。満足している設備にも小さな不便があり、便利そうに見えたものをほとんど使わなかったりもします。

なので、後悔を一個の箱には入れませんでした。二世帯住宅だけに、評価まで二世帯なのかもしれません。

次も採用から今なら変えるまで、住んでわかった5つの温度
満足と不便は、同じ設備にも同居していました。

次も採用したい

タッチレス水栓

生肉を触った手でレバーを握らなくていい。これが思っていた以上に楽でした。使う前は「なくても困らない」と思っていましたが、今は次の家にも入れたい側です。

キッチンのフロアタイル

最初はLDKを無垢床でつなげるつもりでした。途中でキッチンだけフロアタイルへ変えましたが、水や油が落ちる場所なので、掃除のしやすさを取ってよかったです。

浴室の床

旧居の浴室は、冬になると床の冷たさがつらい家でした。今のTOTOの床は、少なくともうちではそのストレスがかなり減りました。床ワイパー洗浄の効果は正直まだよく分かっていませんが、床そのものには満足しています。

1階から2階の鉄骨スケルトン階段

これは高かったです。それでも玄関に入ったときの抜け感は、今も好きです。初期の間取りにはなく、家づくりの途中で現れた階段でした。

1階玄関から2階へ上がる鉄骨スケルトン階段
1階玄関から2階へ。黒い鉄骨のスケルトン階段です。

二世帯住宅としての2階LDK

母の生活スペースを1階、共用LDKを2階、夫婦の個室を3階にしました。二世帯でまた建てるなら、僕はもう一度2階LDKを選ぶと思います。ただし単世帯なら、日々の上り下りを考えて1階LDKを選びます。

地味に不便だった

宅配・買い物・ゴミ出し

2階LDKなので、玄関へ行くにも、買い物袋を運ぶにも、ゴミを出すにも階段が一枚挟まります。一回なら小さなことですが、毎日のことになると、ちゃんと地味に不便です。

冷蔵庫はクレーン搬入

冷蔵庫は本体寸法まで確認していました。でも見落としたのは梱包された状態の寸法です。階段から上がらず、いったん持ち帰りになり、後日クレーン搬入。追加は約2万円でした。金額も痛いのですが、当日に「入らない」と分かる時間の方がつらかったです。将来の買い替えも、同じ搬入方法になる可能性があります。

間取り図だけでは、冷蔵庫は自力で2階へ行ってくれません。

120cmの洗面と180cmのカップボード

洗面台は幅120cmでも水栓が一つなので、二人で使えば普通に混みます。カップボードは初期原本でW2700、最終的にW1800です。なぜ縮めたかは覚えていませんが、暮らし始めると「初期案の幅が欲しかった」が本音。吊戸棚の上段にも手が届きにくく、数字上の収納量を全部は使えませんでした。

2階キッチンに設置した幅180cmのカップボード
幅180cmのカップボード。広さは、数字だけでは決まりませんでした。

2階から3階の木製オープン階段の下

こちらは玄関の鉄骨階段とは別で、2階から3階へ上がる木製のオープン階段です。階段下をロボット掃除機の基地にしたところ、踏み板のすき間からホコリが落ちてきます。

ロボット掃除機を掃除する人間が誕生しました。

2階から3階へ上がる木製オープン階段の下に置いたロボット掃除機
2階から3階へ上がる木製階段の下。ここに上からホコリが降ります。

コンセントは「数」より「場所」だった

コンセントは多めに設けましたが、ダイニング周りは使いたい位置に足りず、延長コードで補っています。数を増やすだけではなく、座る場所や家電を置く場所まで決めておくべきでした。

2階LDKでコンセント位置に困り延長コードを使っている様子
ダイニング周りの電源不足を延長コードで補っている現在の様子です。

今なら比較し直す・変える

情報分電盤は、もっと大きく

Cat6Aで配線したこと自体は満足しています。困ったのは、その機器を入れる情報分電盤でした。住み始めて機器が増えると、あっという間にパンパンです。次なら中身だけでなく、箱の余白まで見ます。

2階の情報分電盤内部
10ギガ回線や光テレビの機器が集まった2階の情報分電盤。入居後はかなり窮屈です。
2階パントリー上部で機器がいっぱいになった情報分電盤
2階パントリー上部の情報分電盤。配線はよくても、箱には余裕がありませんでした。

フロントオープン食洗機も比較する

今の深型食洗機は普通に便利です。それでも当時、モデルルームで見た大容量のフロントオープンには惹かれていました。見送った理由は価格だけではなく、当時選べた海外メーカーの故障対応への不安もあったからです。打ち合わせが終わる頃にPanasonic製が出ましたが、我が家には時期が間に合いませんでした。今なら価格・容量・修理対応まで並べて比較します。

浴室の鏡とカウンター

鏡はほとんど使わず、湯気ですぐ曇ります。カウンターも入居後ほぼ使っていません。しかも我が家は床ワイパー洗浄を採用したため、カウンターを物理的に外せない仕様でした。外せるなら外していました。次なら鏡とカウンターは、付けない選択を含めて考えます。

2階浴室の曇った縦長ミラーとシャワー
実際の2階浴室。鏡はありますが、出番はかなり少なめです。

1階ミニキッチンと隠蔽配管

母のために1階へミニキッチンを付けましたが、食事はほぼ2階の共用LDK。設備を分けても、暮らしはきれいには分かれませんでした。

エアコンの隠蔽配管は、今のところ不具合はありません。ただ、交換や修理のことまで知った今なら、見た目だけでなく将来の工事も含めて比較します。

時間をかけて選んだのに、使用0回

家づくり終盤に約5万円かけて、自転車をチェーンでつなぐ固定ポールを追加しました。ところが入居後は一度も使っていません。別に設けた散水栓も、入居から約1年半の時点で使用0回でした。選んでいる時の熱量と、住んでからの使用頻度は別物です。

自転車固定ポールをカタログ比較した打ち合わせ写真
時間をかけて選んだ自転車固定ポール。入居後の本人宅では一度も使っていません。
入居後一度も使っていない散水栓ボックス
ジラーレとは別に設けた散水栓。本人宅では入居後一度も使っていません。

車止めを置かなかった理由と、その後

駐車向きを変えられるようにする意図で、当初から車止めを置きませんでした。入居1か月頃に母が車をフェンスへぶつけましたが、その後も車止めは設置していません。一般論として車止めが必須という話ではなく、我が家で実際に起きた後悔です。

車が接触した木目調目隠しフェンスの現況
車止めを設けなかった本人宅で、車がフェンスへ接触した後の現況です。

迷ったけど、結果よかった

樹脂トリプルにしなかった窓

うちの最終窓仕様は、LIXIL TW系のアルミ樹脂複合サッシ+Low-E複層ガラスです。住む前は樹脂トリプルにしなかったことが少し気になりましたが、約1年暮らした範囲では結露に困っていません。比較住宅へ同時に住んだわけではなく、地域や使い方でも変わるので、あくまで「うちでは」の話です。

ライコンを採用しなかったこと

照明をまとめて操作できるライコンも迷いました。結局付けませんでしたが、今の暮らしでは困っていません。迷った設備が全部、入居後の後悔に変わるわけではありませんでした。

これから建てる自分に言うなら

設備名だけで決めず、「朝の支度」「買い物から帰った直後」「入浴後の掃除」まで動いてみる。階段の幅だけでなく、冷蔵庫の搬入経路を確認する。情報分電盤は、今ある機器ではなく増えた後で考える。そして、使わないかもしれない設備には、なくした場合も聞いてみる。

家づくり中の僕には、未来の暮らしを全部は予測できませんでした。だから後悔をゼロにするより、決める前に一度立ち止まれた項目を増やす方が、たぶん現実的です。

そこまで想像できたら、もう予知能力者です