注文住宅の記事を見ていると、「後悔ポイント20選」とか「絶対やめた方がいい設備」とか、まあまあ物騒です。
うちも住んでみれば不便はあります。冷蔵庫は階段から入らずクレーン搬入になったし、情報分電盤はパンパン。階段下のロボット掃除機には上からホコリが降ってきて、ロボット掃除機を掃除する人間が誕生しました。
でも、「家を建てなきゃよかった」と思っているかと言われると、全然そんなことはありません。
次も採用したい。満足。地味に不便。今なら比較し直す。今なら変える。住んだ後の答えは、だいたいその間にいました。
家を建てなきゃよかった級の後悔はない
まず、いちばん大きなところから。現時点で、家そのものを後悔してはいません。
住友林業を選んだことも、3階建てにしたことも、母と暮らす形にしたことも、うちには合っていました。もちろん「全部大満足、困りごとゼロ」ではありません。満足している設備にも小さな不便があり、便利そうに見えたものをほとんど使わなかったりもします。
なので、後悔を一個の箱には入れませんでした。二世帯住宅だけに、評価まで二世帯なのかもしれません。
次も採用したい
タッチレス水栓
生肉を触った手でレバーを握らなくていい。これが思っていた以上に楽でした。使う前は「なくても困らない」と思っていましたが、今は次の家にも入れたい側です。
キッチンのフロアタイル
最初はLDKを無垢床でつなげるつもりでした。途中でキッチンだけフロアタイルへ変えましたが、水や油が落ちる場所なので、掃除のしやすさを取ってよかったです。
浴室の床
旧居の浴室は、冬になると床の冷たさがつらい家でした。今のTOTOの床は、少なくともうちではそのストレスがかなり減りました。床ワイパー洗浄の効果は正直まだよく分かっていませんが、床そのものには満足しています。
1階から2階の鉄骨スケルトン階段
これは高かったです。それでも玄関に入ったときの抜け感は、今も好きです。初期の間取りにはなく、家づくりの途中で現れた階段でした。
二世帯住宅としての2階LDK
母の生活スペースを1階、共用LDKを2階、夫婦の個室を3階にしました。二世帯でまた建てるなら、僕はもう一度2階LDKを選ぶと思います。ただし単世帯なら、日々の上り下りを考えて1階LDKを選びます。
地味に不便だった
宅配・買い物・ゴミ出し
2階LDKなので、玄関へ行くにも、買い物袋を運ぶにも、ゴミを出すにも階段が一枚挟まります。一回なら小さなことですが、毎日のことになると、ちゃんと地味に不便です。
冷蔵庫はクレーン搬入
冷蔵庫は本体寸法まで確認していました。でも見落としたのは梱包された状態の寸法です。階段から上がらず、いったん持ち帰りになり、後日クレーン搬入。追加は約2万円でした。金額も痛いのですが、当日に「入らない」と分かる時間の方がつらかったです。将来の買い替えも、同じ搬入方法になる可能性があります。
間取り図だけでは、冷蔵庫は自力で2階へ行ってくれません。
120cmの洗面と180cmのカップボード
洗面台は幅120cmでも水栓が一つなので、二人で使えば普通に混みます。カップボードは初期原本でW2700、最終的にW1800です。なぜ縮めたかは覚えていませんが、暮らし始めると「初期案の幅が欲しかった」が本音。吊戸棚の上段にも手が届きにくく、数字上の収納量を全部は使えませんでした。
2階から3階の木製オープン階段の下
こちらは玄関の鉄骨階段とは別で、2階から3階へ上がる木製のオープン階段です。階段下をロボット掃除機の基地にしたところ、踏み板のすき間からホコリが落ちてきます。
ロボット掃除機を掃除する人間が誕生しました。
コンセントは「数」より「場所」だった
コンセントは多めに設けましたが、ダイニング周りは使いたい位置に足りず、延長コードで補っています。数を増やすだけではなく、座る場所や家電を置く場所まで決めておくべきでした。

今なら比較し直す・変える
情報分電盤は、もっと大きく
Cat6Aで配線したこと自体は満足しています。困ったのは、その機器を入れる情報分電盤でした。住み始めて機器が増えると、あっという間にパンパンです。次なら中身だけでなく、箱の余白まで見ます。

フロントオープン食洗機も比較する
今の深型食洗機は普通に便利です。それでも当時、モデルルームで見た大容量のフロントオープンには惹かれていました。見送った理由は価格だけではなく、当時選べた海外メーカーの故障対応への不安もあったからです。打ち合わせが終わる頃にPanasonic製が出ましたが、我が家には時期が間に合いませんでした。今なら価格・容量・修理対応まで並べて比較します。
浴室の鏡とカウンター
鏡はほとんど使わず、湯気ですぐ曇ります。カウンターも入居後ほぼ使っていません。しかも我が家は床ワイパー洗浄を採用したため、カウンターを物理的に外せない仕様でした。外せるなら外していました。次なら鏡とカウンターは、付けない選択を含めて考えます。
1階ミニキッチンと隠蔽配管
母のために1階へミニキッチンを付けましたが、食事はほぼ2階の共用LDK。設備を分けても、暮らしはきれいには分かれませんでした。
エアコンの隠蔽配管は、今のところ不具合はありません。ただ、交換や修理のことまで知った今なら、見た目だけでなく将来の工事も含めて比較します。
時間をかけて選んだのに、使用0回
家づくり終盤に約5万円かけて、自転車をチェーンでつなぐ固定ポールを追加しました。ところが入居後は一度も使っていません。別に設けた散水栓も、入居から約1年半の時点で使用0回でした。選んでいる時の熱量と、住んでからの使用頻度は別物です。


車止めを置かなかった理由と、その後
駐車向きを変えられるようにする意図で、当初から車止めを置きませんでした。入居1か月頃に母が車をフェンスへぶつけましたが、その後も車止めは設置していません。一般論として車止めが必須という話ではなく、我が家で実際に起きた後悔です。

迷ったけど、結果よかった
樹脂トリプルにしなかった窓
うちの最終窓仕様は、LIXIL TW系のアルミ樹脂複合サッシ+Low-E複層ガラスです。住む前は樹脂トリプルにしなかったことが少し気になりましたが、約1年暮らした範囲では結露に困っていません。比較住宅へ同時に住んだわけではなく、地域や使い方でも変わるので、あくまで「うちでは」の話です。
ライコンを採用しなかったこと
照明をまとめて操作できるライコンも迷いました。結局付けませんでしたが、今の暮らしでは困っていません。迷った設備が全部、入居後の後悔に変わるわけではありませんでした。
これから建てる自分に言うなら
設備名だけで決めず、「朝の支度」「買い物から帰った直後」「入浴後の掃除」まで動いてみる。階段の幅だけでなく、冷蔵庫の搬入経路を確認する。情報分電盤は、今ある機器ではなく増えた後で考える。そして、使わないかもしれない設備には、なくした場合も聞いてみる。
家づくり中の僕には、未来の暮らしを全部は予測できませんでした。だから後悔をゼロにするより、決める前に一度立ち止まれた項目を増やす方が、たぶん現実的です。
そこまで想像できたら、もう予知能力者です
